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【ONE PIECE】 海の娘 ウミノコ

第19章 第9話 愛しています





からの急な呼び出し。
もう、覚悟するしかない。

アレが現実で例え、に失望されていようとも伝える分伝えようと思った。
既に失望されてるなら、尚更だった。

だが、微かな望みはある。
笑いかけてくれるの笑顔。
それだけで、俺に勇気が出る。

「・・マルコ、報告待ってるぞ」

ニヤニヤ笑っていたジョズがボソリと言った。

「・・フラれたら慰めてくれよい」
「あぁ、上手くいったら隊長達からボコボコだからどっちにしても地獄だがな」

「フッ、その心配はねい。
オヤジ達の許可は貰ってんだい」
「!!ーーーへぇ、根回しはしてたわけか・・」

そんなつもりは無かった。
ただ、俺が本気だと誰かに宣言したかっただけだ。
それがを愛してやまない、オヤジ達だったって事だ。

オヤジ、オヤジの言葉通り奪う。
今度こそ俺のモノにする。
俺は、海賊だ・・・
オヤジの息子だ・・・


宴も終盤に差し掛かり、先に俺の部屋で待ってろと伝えたの元へ向かう。

仲間達は酔い潰れ、俺がいなくなっても誰1人気付かなかった。

「マルコや、何処行くんだよ」

いや、イゾウだけは違った。
相変わらず不機嫌なイゾウ。

「と話してくるよい」

「・・・お前ッ!!」

わかっちまうんだな。
俺もわかってんだ、お前の気持ちが。

「悪いが譲る気はねぇよい」

覚悟の差か、何も言わないイゾウ。
例え仲間だとしても俺は立ち止まる事はしない。

店を出た。
追いかけて来ないと思っていたが、背後から聞こえる足音。
イゾウかと思ったが足音が妙に軽い。
女の足音だ。

もう少しで家だったが、俺は立ち止まり振り返った。

「マルコ・・・」

闇の中から出て来たのは、ユキ。
その表情は、いつもと違って思い詰めているかの様だった。

「ユキどうした?」

「マルコ・・
あの子の所へ行くの?」

そう言って駆け寄ったユキは、俺の胸に飛び込んで来た。
ギュッと俺を抱き締めるユキ。

俺は、振り解く事が出来なかった。
ユキの悲痛な叫びが俺を止めた。

「好きなの・・6年前からずっと・・・・
貴方だけを愛してる」








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