第18章 第8話 再会
バタバタと部屋に駆け戻る。
そっと、ドアを閉めベッドに座り深呼吸する。
脱ぎ捨てままの寝間着。
意を決して鼻に当てた。
「・・・嘘・・だろ?」
信じられなかった。
まさかと、思った。
だが、夢にしては鮮明に覚えている。
そして何より衣服から匂う、この甘い香り。
「夢・・じゃなかった・・・」
だが、それでも俺は否定したがっていた。
夢だと思って抱いたが現実だったなんて・・
「ち、ちょっと待て、落ち着け俺・・!」
俺は何処までしたんだ?
最後までって事はねぇよな・・
正直自信が無かった。
凄く気持ち良かったのは確かだ。
キスしたのも、キスマークを付けたのも
あの胸に触ったのも
そして・・・
「パイズリ・・した?よな、俺・・」
あれは夢か?現実か?
その先、最後までした様な気までしてきた。
これが現実なら・・
抱きたいと切実に願った。
この手で抱き、誰にも触れさせたくないと願った女。
それと同時に、大切で、大切過ぎて想いを告げれなかった。
溜まりに溜まったこの深い想いが、いつ爆発してもおかしくない。
を抱いてしまったのか?
「でも、はいつものだったよい・・」
この俺に笑顔を向けてくれていた。
もし、無理矢理抱いちまっていたとしたらあんな態度は取らないはず。
だとしたら、本当は夢だったのか?
あのキスマークは俺が付けたモノじゃねぇのか?
そうだったら・・
「いや、でも、俺は・・・」
身体が覚えている。
の声をぬくもりを匂いを感触を・・
「何故俺を避けない?」
そこで、ふと幸福感が訪れる。
まさか、まさか、は俺の事を・・・