第17章 第7話 別れと旅立ち
どういう事だ。
一体どうゆう事なんだ。
に好きな男だと?
そんな話は知らん。
「説明せよ、ロロノア」
背後で青雉の声が聞こえたがそれどころじゃない。
アレをどれほど俺が可愛がっていたか、お前達は知らないだろう。
「会いに行くって決心したから青雉と別行動にしたんだろ?」
確かに、父親に会いに行くとは違い。
気持ちを伝えに他の男と行く馬鹿な女ではない。
だが!
「何故お主が知っておる」
俺ではなくこのロロノアが知っていたという事実。
腑に落ちない。
「・・それは・・・」
言い淀むロロノアに詰め寄ると、がその男の名を呼んだとの事。
何故それでわかるのかは謎だが、口を絶対に割ろうとはしない。
「・・それでその男の名は?」
「知ってどうするんだ?」
それは勿論、が想いを告げる前に抹殺する。
「・・は俺の娘だ。
知っていておかしくはない」
「・・義理の癖に」
義理で何が悪い。
実の父親よりを想う気持ちは上だと認識している。
俺は、背中に背負っている黒刀に手を伸ばした。
「!!
わかった!言うから手を離せッ!」
パッと刀から手を離すと、ロロノアは俺を睨みながら告げた。
「マルコだ。
白ひげん所の隊長、不死鳥マルコ」
マルコ・・だと?
本気か?
「あいつ気付かないフリしてたんだ。
あれでも悩んでいたんだからな・・」
「悩んでいた?」
「そりゃ、兄妹みてぇに育ったんだ。
女として見られてねぇと思うだろ?」
あぁ、その考えは最もだ。
だが・・・
「その心配は無用だ」
決まり悪そうに頭を掻いていたロロノアの手が、ピタッと止まる。
「無用?」
「あぁ、不死鳥はエドワードや俺、赤髪の前で了解を取っているからな」
「了解って・・・」
もうあの面子で揃う事はないだろう。
「不死鳥は俺達の前で、を貰い受けたいと言った。
妹としてではなく、1人の女としてだ」