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【ONE PIECE】 海の娘 ウミノコ

第16章 第6話 パンドラの箱






突然、抱かれてもいいと言ってきた。
俺は耳を疑った。

そんな軽々しく言う事じゃねぇ。
それも女から言う事じゃねぇ。

頭でっかちかも知れねぇが、俺はにそんな事言って欲しくなかった。

「海軍・・研究・・・!
まさか、お前研究対象としてか!?」

『ううん、研究対象じゃない。
ベガちゃん・・ベガパンクは私を好きだったの』

好き?
要するに好き同士したって事か?

「だったら尚更、そんな事簡単に言うんじゃねぇよ」

『簡単じゃない。
ゾロだったから言ったの・・
他の誰でもない、ゾロだったから言ったんだよ』

どうして急に?!
一体何を考えている!?

「・・何がしてぇんだ、お前は」

『・・・わかんない。
わかんないけど、寂しいの・・』

俺は・・
どうするべきだ?

が言う通りに抱くべきか?
いや、いや、待て・・

いや、でも・・・
俺の中での立ち位置が変わっているのは確かだ。

触れていいものなら触れたい。
それが俺の本心だ。


『抱く?抱かない?』

自問自答する俺に拍車をかけてくる。

「・・後悔はしねぇんだな?」

『うん』

即答で頷くに俺は覆い被さった。
の顔の横に手を付いた俺は、唇へそっと唇を合わせる。

軽く重なった唇がやがて深さを増すと、そこから漏れ聞こえる声。
それを聞いた途端、我に返った。

勢いよく、の身体から離れ距離を取る。

『ゾロ?』

「・・お前、好きなのか?」

『えっ?』

無意識かよ・・
まさか、Dr.ベガパンクもこれを聞いたままヤッたんじゃねぇだろうな?

「悪いが他の男の代わりになるつもりはねぇ」

『何を・・言ってるの?』

本気で言ってんのかよ・・
マジ、生殺しだ・・

「会いに行けよ」

『誰に?
ゾロ、さっきから何を言ってるの?』

「好きなんだろ?」

守らなければ簡単に死んでしまう女だと思った。

戦ってみてぇ女だと思った。

この手で守りたい女だと思った。

だけど、俺はに幸せになってもらいてぇ。

この手じゃないのが悔しい。

「不死鳥マルコ。
あいつに会いに行けよ」



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