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【ONE PIECE】 海の娘 ウミノコ

第16章 第6話 パンドラの箱





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その夜、私は約束通りゾロの部屋にいた。
何故来るかと文句は言われなかったが、仏頂面は変わらない。

『ねぇ、一緒に寝ようよ』

ベッドの上に座りゾロを呼ぶが、刀の手入れで忙しいのか見向きもしてくれない。

1人で寝るには心細いし、何より寒い。
ゾロの体温が欲しい。

『さーむーいっっ』

『眠たいっっっ』

「・・・」

無視ですか、無視ですね。
私は、手持ち無沙汰で窓から見える空をボーッと眺めた。

今夜は、満月だった。
満月の夜は、昔から力が漲る。

無意識に私は意識を飛ばしていた。
別に見たいモノなんてなかったけど、ふと脳裏に浮かぶ兄様達。

『・・・兄様・・』

無事だろうか?
白ひげ海賊団の残党狩りのニュースが新聞に載っている。

マルコ兄様を始め、他の隊長達兄様は今一体何処で何をしているのだろうか。

暗い暗い海を見渡す、目当ての光が差す方へ意識を飛ばしていく。
その光の先に、私が知りたい現状が待っている。

「おい!」

『えっ?・・あっ、ゾロ』

「目を開けたまま寝てたのか?」

いつの間にか目の前にいたゾロ。
刀の手入れは終わったようだ。

『ううん、見ようとしてたの・・』

見る前に意識が戻って来てしまった。
だけど、また見ようとはしなかった。

「・・寝るか」

そう言って私の隣に横になったゾロ。
その身体に私は腕を回した。

「・・近すぎだ」

『いいじゃん』

「よくない。
お前は危機感と警戒心をもっと養え」

『・・・別にゾロだったらいいよ』

「おまッ!!」

『私、ゾロだったら抱かれてもいい』

嘘や冗談なんかじゃない。
私は、ゾロだったら抱かれてもいいと思った。

焦った様子のゾロだったが、急に醒めたような視線を私に向けてきた。

「・・他のヤツにも言ってんのか?
サンジに会ったって言ってたな、サンジともヤッたのか?
青雉も他のヤツともお前はセックスしてんのかよ」

どうしてそうゆう事になると?
私が軽々しく言ったから?

『私は、1回しかした事ない。
相手はDr.ベガパンク、海軍の研究者よ』

私の言葉にゾロは目を見張った。

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