【おそ松さん】もう二度と恋しないなんて言わないで【過去編】
第4章 愛なんて知らなくて
「えへへ、咲夜ちゃんとも遊びたかったんだけど
ちょーっと力使いすぎちゃったみたーい・・・
ごめんねぇ、おやすみぃ」
そう言って目を閉じた紫雨様は、
もう寝息をたてている。
・・・本当に、勝手な人。
ここまでめちゃくちゃにして
あとは全部丸投げにしちゃうんだから。
「紅夜、常夜様は?」
彼岸様と紫雨様は、もう絶対、
一つには戻れないのかな・・・。
「紫雨様が話してたの聞いて安心したみたいだ。
よかった、って一言いって
こっちも意識失っちゃったよ。」
どっちも寝ちゃったか・・・
これじゃ、運ぶしかないか。
「じゃぁ、もう解いていいね。」
二人同時にパチンと指を鳴らせば
山は元通り。
「二人がお互いに集中してて助かったな。
じゃなきゃ幻術なんて効かなかった。」
御二人が宙に浮いたタイミングで
私が山全体に幻術をかけておいたのだ。
本当の山は、紅夜が結界を張って守ってくれていた。