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【おそ松さん】もう二度と恋しないなんて言わないで【過去編】

第3章 嵐の前の静けさ




あぁノギの感情と自分の感情が混ざっていく。

怖い・・・

苦しい・・・

寂しい・・・


待って
お願い待って

力の制御が出来なくなる。

まずい、離れないと。
少し、気を抜き過ぎた。

ノギを残して屋敷へ走る。

「彼岸様!?」

後ろでノギの驚いた声が聞こえる頃には
彼とはもう随分と距離があった。

本当は連れて居るのが一番安全だろうが今は・・・
力が暴走でもしたら・・・

きっとノギは妖力の濃さに耐えられない。


屋敷の戸をくぐったところで
ふと振り返る。


大丈夫、誰についてきてない。
もちろんノギも居ない。


・・・よか・・・った・・・


ここなら結界がある。
外から見えないのと同時に
内側の被害は外側への影響を与えない。

ふぅ、と息を吐いてペタンと座り込む。


・・・気を抜いたのがいけなかった。

屋敷に入ってこれでもう被害が出ない、と
少しだけ、安心してしまった。


心の中は何も変わっていないのに。


気を抜いたその一瞬

真っ黒に飲み込まれていく。

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