【おそ松さん】もう二度と恋しないなんて言わないで【過去編】
第3章 嵐の前の静けさ
ノギがうちの屋敷に来てから
もうすぐ1年になる。
初めの頃は新しい事ばかりで戸惑っていたノギも
今では立派な遣いの1人だ。
ここまでの1年間、妖気にあてられ、
体調を崩したり気を失ったり一度もしなかった。
初めて屋敷に連れてきた、あの時の一度きりだ。
「「「おはようございます、彼岸様」」」
元々妖は夜の住人。
初めはノギが慣れやすいように、と
昼の生活に合わせていたが
最近ではノギもすっかり夜の住人だ。
起きるのは大体酉の刻。
大体だし、季節によって変わるから
一概には言えないが。
まぁ日没の少し前には起きる。
3人は私の起きる2時間前には起きているらしい。
起きたときには掃除も終わり
ご飯もできている。
「おはよう、咲夜、紅夜、ノギ」
まだ寝ぼけた頭で答えれば
「はいはいあねさまはお着換えなさるの!
2人は出ていく!」
と咲夜が男2人を部屋から追い出す。