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ギャンブル

第1章 ギャンブル


『お前、拾ってやろうか?只し、俺の奴隷になるなら…』

あの時はそれにすがるしかなかった。
日本で有名な俳優との不倫がバレて私たちのバンドのメジャーデビューが流れてしまった。 しかも相手の俳優は新婚ほやほや…偽装結婚だけど…、それでも世間体はそんなことも知らないから私が悪いということになって日本の芸能界にはいられなくなった。相手とはバレないように会っていたけどフライデーに尾行されて写真をとられた。ついてない…でも自業自得だ。世間体を気にして結婚したあいつに、私がはやく見切りをつけるべきだったんだ。

たまたま、プロモーションの打ち合わせとやらで私がお世話になるはずだったレコード会社に奴隷になれといった男は来ていた。韓国の芸能プロダクションの社長だそうだ。どうみても社長には見えない…若すぎるから。

契約書を破られて廊下で黄昏ていたらその社長が来た。

「私がどういう状況か知ってるんだ。」

「当たり前だろ?この会社の社長とはマブダチだ。で、どうする?俺の奴隷になるか?」

「なったらまた復活できるとでも?」

「日本にはこんな言葉あるだろ。人の噂も」

「75」

「そう、それ、だけど芸能界はちと難しい。75日よりはかかるだろう…だったら韓国でまた一からやって逆に戻るなんてのもありだろ?…韓流スターになって戻る…どう?」

「韓国語は喋れない。」

「一ヶ月やる。それまでに死ぬ気で勉強しろ。費用は出す。お前のメンバーも全部…さぁ、考えろ。このまま陽の目も見ずか…何れはスターか」

すがるようにその社長の言う通りにするしか私にはできなかった。

一ヶ月後、韓国に渡った私たちを待っていたのは連日のダンスレッスンだった。
一週間で覚えろとのことだった。
所属アイドルのライブが近いらしい。
一週間後、そのアイドルに会わされた。
名前は聞いたことがあった。ダンスレッスンでも聴いたことがある曲だったから気づくのが遅かったと反省した。
あの韓国の国民的アイドルのバックで踊ることになるとは思わなかった。
御披露目とばかりにビッグバンのメンバーの前で実力試験をさせられ、久々に緊張した。

「巧いじゃん、合格だね。ジヨンヒョン」

最年少のスンリがジヨンに話しかけた。



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