第17章 雪解けのように
蓮「変わったね、。縛られる必要はない、互いが家族だと思えればそれでいいんだ。カラ松君と言ったか、息子をよろしく」
カ「あ、え、こちらこそ?」
突然話を振られてアワアワしている
「何で疑問形なわけ」
カ「だっていきなりご両親に会って、よろしくされるんだぞ?戸惑うに決まってる」
プッと頬を膨らませている
可愛い
自分家だったら即押し倒してたな
「いいじゃん、俺としてはカラ松を認めてもらって嬉しいけど」
カ「それは・・・俺も嬉しいけど」
「ならいいだろ」
頭をポンポンすると、カラ松はチラっと上目使いをした後、はにかんだ
それを見て、俺も微笑む
蓮「んんっ」
結衣「まぁ、カメラカメラ」
父さんが咳払いをし、母さんはカメラを探しに行った
「あ、すみません」
てか、母さんはなんでカメラなんだ
蓮「仲がいいのはいいが・・・本当に変わったな」
まじまじとみてくる
あんま自覚ないけど
蓮「まぁ、人生まだまだ長いだろうからね。少しずつでいい、私達にも色んな表情(かお)を見せて欲しいな」
人生長い
カラ松も言ってたな
そんなこと考えたこともなかったけど
結衣「あら、君の笑顔撮ろうと思ったのに」
カメラを手に母さんが戻ってきた
んなもん撮るなよ、恥ずかしい
この家にこんな穏やかな空気が流れているなんて
カラ松と会ってから色んなことがいい方へ向くようになった気がする
俺のフォルトゥーナだな
・・・て、何言ってんだ俺
自分で言ってて可笑しくて、自嘲的に笑う
カ「どうしたんだ?」
「いや・・・俺の女神だなって」
カ「女神?」
それ以上は言ってやらない
俺だけの秘密だ