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【おそ松さん】口ずさむのは【男主】

第3章 君が知りたい


はぁ、と溜息をつく
俺昨日から溜息ばっかだな、禿げそう

カ「昨日十四松と話してな、と仲よくなれるといいねと言われたぞ」

十四松め、なんてこと言ってくれてんだよ
後で釘さしとくか

カ「カッコいいとも言っていたんだ。それは俺も思う」

「は・・・?」

聞きなれない単語が耳についた
誰がなんだって?しかも俺もそう思うとか言ったか?

「あんた正気?」

カ「カラ松だ。十四松は名前で呼ぶのに、俺はあんたなのか?」

「・・・分かった、カラ松な」

そう言えば満足そうにニカッと笑う
笑うとそこはかとなく十四松に似てるな

「で、男にカッコいいとか言われても嬉しくない」

カ「フッ、称賛は素直に受け取っておくものだぞ?」

ダメだ、会話してくれねぇ
俺は項垂れた。早まったな、勝手にしろなんて言うんじゃなかった

カ「そういえば一番下の弟が言っていたが、色々と噂があるみたいだな」

体がピクッと動く
そのまま無意識にカラ松を睨んでいた
やっぱりこいつも同じか。噂だけで判断して、遠巻きに見ているだけの奴らと

カ「しかし噂は噂だからな。本人から聞くまでは信じない」

意外だ。と同時にやはり会ったことがないタイプだ

カ「本当なのか?」

「・・・」

正直迷った。本当のことを話そうにも、昨日今日知った奴だ
興味本位だろうが、それも嫌だった
聞くだけ聞いて、またよくわからない噂が広まるのも

どこまでも人間不信だな、俺

カ「まぁ、昨日の今日だからな。無理にとは言わないぞ。言いたくないことの1つや2つあるだろうしな」

ただ空気が読めない奴だと思ったのに
そうでもないのか?
人付き合いを極力避けてきた俺には分からない

「まぁ、そのうち・・・機会があればな」

気付いたらそんなことを口走っていた
どうにも調子が狂う

カ「あぁ」

そこで会話が切れた
二人とも空を見上げる

不思議と心地がいい気がした
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