• テキストサイズ

【おそ松さん】口ずさむのは【男主】

第9章 少しだけ違う日常


side,カラ松

夏休みが明けて数週間
少しずつ休み気分も抜けてきた頃
やたらと聞くようになったことがある

『C組の君って雰囲気丸くなったよね』
『わかる、優しくなった気がする』
『彼女いるのかな~、私狙っちゃおうかな』

クラス内外で聞かれる会話
俺が恋人なんだって優越感に浸る

しかしが優しくなるのはいいことだが、ライバルが増えるのは困るな

やっぱり女がいいって言われたら俺には勝ち目がない

もしこの先の心が傾くような女性が現れたら?
俺はすんなり身を引けるだろうか

否、自分の気持ちに嘘はつけない

カ「はぁ」

溜息をついて机に突っ伏す
あんな会話聞こえなければよかったのに
伏せっていると、急に教室内が色めき立った

「なにしてんの」

聞こえるはずがない声がして勢いよく起き上がる

カ「ど、どうしたんだ」

休み時間とはいえわざわざこちらに来るなんて

は上半身を屈め、俺の耳元で

「俺昼にいつものとこにいるから、来たかったらくれば・・・カラ松ならいいから」

囁くように小さな声でいうと、上半身を起こした
目が合う、フワッと微笑まれた

トクンと胸が高鳴る

と同時に、周りでみていた女子がキャーキャー言い出す

「るせ・・・なんだよ、いきなり」

気付かぬは本人ばかりなり

「んじゃ、そういうわけだから」

いつかの時みたいに背を向け、左手をプラプラ振って行ってしまった


この後カラ松が周りから質問責めに合うなんて、彼は知らないんだろう

今までこんなに騒がしかったことは無かったのに
ましてのことをひっきりなしに聞かれるとは

彼と付き合うようになって少し変わった日常
楽しい反面、周りが色めき立つのが少しだけ嫌になった
/ 160ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp