第2章 初めて
キスを深くするほど、とろけそうなくらいに体の力が抜けていく。そして、いつの間にか彼のすべてが私の中に入っていた。
「くっ…………入っ、た………!」
もうちょっとこのまま………。
私はルシファムの首に腕を回し、自分の方へと引き寄せた。ルシファムの息が私の耳にかかり、くすぐったい。
私の気持ちを汲み取ってくれたのか、ルシファムが私をそっと抱きしめた。胸もぴたりとひっつき、相手の鼓動まで伝わってくる。それがすごく心地いい。
もっと………。
もっと、誰かを感じていたい……。
「ルシファム………動いて………」
少し怖いけど、大丈夫な気がする。意地悪でいけ好かないやつだけど、ルシファムは優しい。乱暴なことは絶対にしない。その自信がある。
「分かった。力、抜けよ」
最初は優しく。
でも、どんどんと突くペースは加速していく。そして乱れ、激しくなる。
「あっ、んうっ………、ひゃあっ!」
尖った胸の先を愛撫しながら舐められる。不規則にくる刺激に、もう頭が真っ白だ。何も考えられない。ただ与えられる刺激を貪った。
「くっ、はあっ、はあっ………んっ」
ルシファムが荒い息をつく度に、突かれたときとはまた違った刺激が私を襲う。
「気持ち、いっ………んっ、はあっ」
声を抑えよう、とか思わなかった。自分が感じるままに従った。
浅い所を出し入れしたり、ルシファムの太くて大きいものが私の奥を突いたりする。何度も名前を呼び合い、何度も深いキスを交わした。
「だめっ、ん………い、ちゃうっ!」
私はもう一度、自らキスを求めた。
「ふ、んっ………俺も、もうっ……イキそうだ」
そう言うなり、彼の腰の動きがさらに速くなる。何度も激しく揺すられ、意識が飛びそうになる。
「んあっ!あっ、んっ………もう、イクッ………!んぁあああっ!」
私が絶頂に達したのと同時。
私の中に何かが注がれた。
イッた。
この余韻に浸る暇もなく、私の意識は闇の中に落ちていった。