第2章 初めて
「はあっ、はあ……はあ……」
荒い息を繰り返す私を見て、ルシファムがにやりと笑う。
「な、なに?」
「いや?普段のお前からは考えられないくらいの乱れっぷりだな、と思ってな」
ほんと………悪魔。
その余裕な顔が更に腹が立つ。さっきまであんなに余裕がなかったくせに。
私はそんな彼に軽くキスをした。
「なに?もう限界?」
そして、彼を挑発する。
負けているのは悔しい。
「まさか」
と、ルシファムが鼻で笑う。
お前こそもう限界なんじゃないのか、って顔で。
負けていられない、と私は再度彼にまたがる。そして、もう固くなったそれを私の中に入れようと、私の下部に押し当てる。
…………あれ?
よく考えれば…………
私って処女………?
いや、はてなも何も、私は処女だ。初めてだ。経験なんてない。
すると、ルシファムがくすりと笑う。
「初めてなんだろ?………俺に任せておけ」
言い返そうと思ったけど、彼があまりにも優しく微笑んで言うものだから、毒気なんて全て抜けてしまった。私は素直にベッドに仰向けになって寝転がる。
「そうやって素直にしてれば可愛いのに」
「は?え、ええ?」
今、聞こえた言葉は気のせいだろうか……。生まれてこの方、気持ち悪い、なら散々言われてきた。でも、可愛い、とか初めてだ。
「可愛いって言ったんだ」
「え────ひゃうっ!」
もう一度その言葉を言われてから、軽くキスを落とされる。そして私の中に固いものが入ってきた。
「くっ………きつっ……」
ルシファムが私に覆い被さるようにして、必死にそれを私の中に入れようとする。
「力、ぬけっ………」
そんなこと言われても、力が入ってしまう。招き入れようとすればするほど、力が入る。
そんな時、ルシファムにキスを落された。その心地よさに体の力が抜けていくのがわかった。
「んふっ………はぁっ、んっ」
不思議と覚悟していた痛さは全くない。
初めてってこんなに気持ちいいものだろうか。