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魔界はーれむ。【R-18】

第2章 初めて


「んっ………はぁっ、んぅ………」

抱きしめられてすぐに、ルシファムが私に深いキスを落とした。初めてのキス。それが、こんな形だなんて………。唇と唇を合わせる、初々しいキスではない。私の唇を割って、ルシファムの舌が私の口内を犯す。

「もっと……っん、舌、出せ……はぁっ」

言われた通りに舌を突き出す。不思議と恥ずかしさはない。それどころか、キスをすればするほどに私の意識ははっきりとしていく。

いつの間にか、ルシファムの首に手を回し、自らキスを仕掛けていた。初めてなのに、なぜかキスの方法を知っている。


これこそが、私が淫魔である証拠なのだろうか。


酸欠になりそうなくらいにキスをして、一度口を離す。お互いの口から唾液が糸を引いた。

「お前、経験は?」

「もちろん、ない」

人間不信で引きこもりだった私に経験などあるはずがない。

「にしては上手すぎる。やはり、淫魔だからか」

もう熱に侵されてしまった私には、そんなことを考えている余裕などない。早く続きをしたい。今、私が考えているのはただそれだけ。

私の上に乗っていたルシファムをベッドに押し倒した。

「っ、おい!」

私はルシファムの上にまたがり、またキスをした。もっと、もっともっともっと………!

「ん、ふっ……ぁっ………」

もう耐えれない、というようにルシファムが私を無理やり引きはがす。荒い息をつき、その快感に身を震わせた。

「っ……さやか、お前はっ………!」

何を言おうとしたのか、私には分からない。彼は続きを言う前に、片手で額を押さえた。その頬はどこか赤いような気がする。

またキスをしようとしたその時、私の下部に何かが当たった。下着越しに伝わってきたそれは私のいい所を刺激する。

「ルシファム………、勃ってる?」

我ながらなかなか大胆な質問をしたと思う。それでもルシファムは涼しい顔をして答える。先程までの動揺なんて見えもしない。

「ああ、お前が淫らなせいでな」
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