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愛を紡ぐ~二人の欠片(カタチ)~

第24章 秀吉生誕~乱世のぶいっふぇ~ 【R18】



信長に一礼し、秀吉の横へ座り、ワインを注いだ

「信長様と何を話してたんだ?」

やはり気にかかったのか、秀吉が問いかける

「このワインってお酒の話だよ。あと、ウイスキーっていう南蛮のお酒。私のいた世ではよく飲まれてたから、珍しい物好きの信長様にどんなものか説明してたんの」

「そうか。しかし、このわいんって酒は独特だな。少し渋みがあるが深い」

「ポリフェノールって言う目にいいものや、肌にいい栄養みたいなものが沢山入ってるんだよ」

「ぽりふぇのーる?初めて聞く不思議な言葉だな」

「でも、飲みすぎはだめだよ。お酒だし、酔いが回りやすいからね」

「あぁ、気をつけるな。さぁ、せっかくの料理だ、頂こう」

「うん!いただきます!」

煮物、焼き物、お浸し、汁物、どれも絶妙な味付け。政宗に教わった料理を自分もこんな風に美味しく作りたいと思いながら舌鼓を打つ

「美味しいね。皆、楽しそうだし、良かった」

「そうだな。ありがたい事だ」

「秀吉、俺からの祝の酒だ」

ふらり現れた光秀。ワインの注がれた湯のみに何かが入っており

「何だこれ?何故茶葉の茎?光秀、お前、何入れたんだ」

またもや眉間に皺がより

「お前は風流とやらを愛でる質だろ?珍しいわいんとやらに茶柱を立てて祝っているのだ」

(光秀さんらしい…)

「お前な…。まぁいい…有難く貰っておく」

「礼など要らぬ。精々仲良く居ることだな」

ひらり羽織を翻し自分の席へ帰って行った

「ったく、あいつは風流だ、茶の心得だの…欠けらも無いな」

そう言いながらも優しい目で呟いた

「秀吉様、これは私からです」

「これは俺からです。秀吉さんが前に探してるって聞いたので」

「俺からも、いいものが手に入ったからな」

三成からは珍しく香を、家康は茶杓と棗を、政宗からは茶器を送られた

「皆、ありがとな。大事に使わせてもらう」

「ふふ秀吉さん、良かったね」

わいわいと続く宴、上座に座る信長は料理を満足げに食べながら酒を煽り微笑んでいた



料理も僅かになり宴の終わりが近づく頃、秀吉は信長に呼ばれ席を外す

「ちょっと信長様の元へ行くな」

「うん、ゆっくり話してきて」

信長の元へ行くと上等な織り布に包まれたものを献上された
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