第10章 声に映し路と響 【R18】
強く抱き締め顔を俯かせる。込み上げてくる涙を止めようと息を殺し肩を震わせる
「もう、一人で抱え込まないで下さい…私の事、好きじゃなくてもいい…だけど…」
(私は顕如さんが好き…たとえ受け入れられなくても…)
「なぜ心をかき乱す…自分の言っておる事が分かっているのか…」
「分かってますっっ!それでも…私はーーっっんんっっーー」
急性に唇を塞がれた。あの時とは違う荒々しくまさぐる口づけ
「んっっ!けんにーーんぁぁん」
息をしようと口を開くと舌を差し込まれ口内を這い回る。必死で胸を押し返すが歯列を刺激され、立っている事もままならなくなってきた
「んっっーー!!」
(だ、だめ…もう立って…いられ、、な…)
ぐらりと膝が折れると唇を離し横抱きにされた
「きゃっっーー」
驚き咄嗟に顕如の首にしがみついた。何も言わず歩き始め本堂を出て廊下を歩き別の部屋へ連れてこられた。そこは顕如が寝起きする為に使っている部屋
「け、顕如さんっっーー」
布団の上に寝かされ、起き上がろうとすると両手首を掴まれ、頭の上で縫い止められる
「ま、待っ…あんっっー」
首筋に口づけを落とされる。荒い息を吐きながら片手で合わせを押し開き帯に手をかける。帯紐を抜き取ると両手首を帯紐で結わえられ、手の自由を奪われた
「あっーーんんっ」
緩んだ帯は無造作に床に置かれ露になった鎖骨をきつく吸い上げられ声が漏れる。止まることなく襦袢の紐も暴かれ徐々に舌は胸元へと降りてくる
「やっっーー」
「もう遅い…」
胸元は露になり顕如の手のひらは膨らみに伸びてくる。羞恥に駆られ、隠そうとするが、手首を拘束され隠すことができない
(か、身体が熱い…くらくらする…)
「あんっっーー」
やわやわと胸を揉まれ、頂きを指先で摘まれる。ピンと張り詰め硬く立ち上がるそこは敏感に反応し背筋から下半身へむずむず賭した痺れがはしった
「んんっっ」
霰もない声が出てしまう。手首で口元を覆い必死で声を抑えようとすると手首を掴まれた
「だめだ。その姿もその声も全て晒せ」
また唇を塞がれる。何度も何度も角度を変えては深く中を味わい舌を絡め取られる。胸を弄ぶ指先は頂をぐりぐりと押し付けながら円を描き時折爪先で弾く
「あ……っ、……は…っ…!」