第2章 移りにけりないたづらに
自室に戻り机に向かう。中原先輩の解毒剤を作らないと
蕺の効果は持って10時間程度だしその後は酷い頭痛や吐き気にあうことが予測できる
『ただの部下…………………』
自分で呟いておきながら悲しくなる。間違っていないし、ただの部下だ。ましてやお姫様抱っこまでしてしまったし、こんな男女を好きになってくれる物好きはいない
それでもいいのだ。一方通行だろうが私は中原先輩を慕っているのだ。先輩を助けることが出来た、役に立てたではないか。
自分に言い聞かせながらすり鉢で薬草を擦っていく。そしてカプセルに入れて錠剤を三つ作る
『さてと』
思い足取りで中原先輩の部屋を尋ねる
〜中原中也の部屋〜
コンコン
『中原先輩小野です。お薬をお持ちしました』
ノックをするが返事がない……でも飲んでもらわないと
『し、失礼しまーs(中「汚れちまった悲しみに」へ?』
ドアを開けた瞬間体が中に浮きそのまま部屋の中に連れ込まれてそして
中「捕まえた」
中原先輩の腕の中にいました
中「……………………………」
『/////………………』
中原先輩先輩の顔は今は上にあり顔が全く見えない。抱きしめられているので嫌でも中原先輩を感じてしまう。
『あ、あの薬を飲んでk(中「お前さ」は、ハイッ』
中「なんであんなに無茶するんだよ?いつもそうだよな」
遮られたかと思ったら質問を投げかけられた
『助けたいんですよ仲間としても、医者としても大切な人を』
中「…………そうか……」
『あ、あの離してくださi(中「俺もさ」は、ハイッ』
また遮られてしまった
中「仲間を守りたいと思っている。その為なら無茶だってする……けどな!」
腰に回された腕に力が入ったことが分かる
中「大切な人が傷つくのは……見たくねーんだよ………………お前はただの部下なんかじゃあねー………………………俺はお前に」
自惚れてしまっていいのだろうか。先程まで一方通行でもいいと思 っていたくせに次の中原先輩の言葉に期待してしまっている自分がいる。いや、よそう。違った時の哀しみは多分計り知れないと思うから。ただの部下じゃないなら優秀な人材とかかな
惚れてんだ