第5章 ~参半~BE LOVED2
六番隊舎を出る時、白哉が不意に口を開いた
「…話すのは得意ではない。だが...ちゃんとルキアを想っている」
「…知ってますよ。少しずつでいいんです」
そう言ってサラは微笑み出ていった
「そうか――」
誰もいない部屋に嬉しそうな声が静かに消えていった
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三番隊隊舎に着き執務室に赴くと見慣れた顔があった
「イヅル!」
真央霊術院時代の後輩である吉良イヅルは最近、三番隊副隊長となっていた
「サラさん?どうして三番隊に?」
「書類を届けに来たんだけど…一人?」
「散歩に出たっきり全然帰って来なくて...お陰でいつも残業だよ…」
「イヅルも大変ね…」
「あの人に憧れてこの隊に入ったけどまさかこんなにサボり癖があるなんて…副隊長になって痛感してるよ」
疲れた顔で項垂れるイヅルを私は慰める様に撫でる
「よしよし…元気だして」
「あ…ありがとう////あ…」
イヅルが何かいいかけた時、私の背後に影がさした
「何ゃ楽しそうやねぇ?ボクも混ぜて」
「市丸隊長!!!」
振り向くと、いつもの様に薄ら笑いを浮かべた三番隊隊長、市丸ギンが立っていた