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月に泣く~BLEACH~

第5章 ~参半~BE LOVED2


阿近に霊圧制御装置を頼んだ後、私はある場所にいた


そこは大霊書回廊といい、

隊長格のみが入れる回廊
席官のみが入れる回廊
一般隊士が入れる回廊と分かれていて、尸魂界で書かれた全ての書物が保管されていた。



私は暇さえあればここに来て【浦原喜助】について調べていた


だがこれほど膨大な資料の中、喜助さんの情報を探すのも一苦労で、しかも密かに調べていた為、関係のない分野にも目を通し周りの眼を欺く必要もあった


誰かに聞こうとは思わなかった
ただの勘だが...聞いてはいけない気がしたから


お陰で何十年もの間、解ったのは数少ない事だけ―――


【浦原喜助】
元十二番隊隊長及び技術開発局創始者で初代局長
霊子を含まない特殊な義骸を作成し尸魂界を追放―――


自分に別れを伝えに来た時期と同じだからこの情報に間違いは無い


だが気になる事がある
数々の文献を調べるなか、同時期にある事件が起きていた


魂魄消失事件

三番隊隊長・鳳楼十朗
五番隊隊長・平子真子
七番隊隊長・愛川羅武
八番隊副隊長・矢胴丸りさ
九番隊隊長・六車拳西
九番隊副隊長・久南白
十二番隊副隊長・猿柿ひよ里
鬼道衆副鬼道長・有昭田鉢玄
の隊長格八名が殉職

とある文献にはこう記されていた


【五番隊隊長平子真子以下、八名の隊長格は、魂魄消失事件の探索中"戦死"

十二番隊隊長浦原喜助、禁止されていた"霊圧遮断型の義骸作成"の罪により追放

大鬼道長握菱鉄栽、浦原喜助の研究幇助の罪により追放

二番隊隊長四楓院夜一、逃亡の幇助により地位剥奪】



一度に隊長格を失う事件が多発するには不可解な点が多すぎる……


魂魄消失事件の詳細
隊長格死亡の理由
その内容は席官クラスの回廊では見つける事が出来なかった


「殆どの文献は調べたし…私の調べ方が足りないのか...」


ただ確実に解った事が一つ


喜助さんは生きている


私はそれだけでも調べる価値はあると思った


「会いたい……」


私は呟くと、書物をしまい回廊を後にした



その姿を遠くから見つめる一人の男
男はサラの姿が見えなくなるまで見つめ続けていた

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