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月に泣く~BLEACH~

第5章 ~参半~BE LOVED2


阿近は真剣な表情で私の首の辺りを触る
少しくすぐったい感じもするが、私は黙って従っていた


「…てかオマエこの状況に何も思わねぇのか?オレ、オマエの身体触ってんだけど」


「…でも目的が違うでしょ?」


「へぇ...」


阿近はニヤッと笑うと顔をグッと近づけた
それは吐息を感じるほど近くて...


「ぁ...阿近?」


目が合わさると、含んだような笑みを浮かべた阿近は、私の首を指先でツ..と撫でた


「っ.....」


その感覚に肌がゾクリと粟立つ
阿近はそれを感じ取ったのかフ、と息を漏らすと私から離れた


「...あんま信用されてもな」


「え?」


「いや、こっちの話。んで、コイツだが別に壊れてねぇぜ」


「...そうなの?」


「あぁ…お前の霊圧が大きすぎるんだ。それ一つじゃ抑えられなくなってんだろうよ」


「そうなんだ...抑えるのかなり疲れちゃうんだけどな」

項垂れる私の頭を阿近はポンポンと撫でる


「オレを誰だと思ってんだ。技術開発局のリーダーだぜ?…作ってやるよ」


「本当!?あ、でもお金…高い?」


「……まぁこれでいいよ」


そう言うと阿近は私の頬に触れるだけのキスをした
一瞬固まり、阿近をみると先程と同じ笑みを浮かべている


「(楽しんでる…)……ありがとう阿近。また珈琲飲みに来るね」


からかわれてると感じた私はすぐに笑顔を取り戻すと、部屋を出ていく
そんな私に阿近はヒラヒラと手を振った


「甘いなオレも……」




美人は性格が悪いと相場は決まってんのに
噂の美女はとても気さくで
可愛らしかった

触るのだって嫌がんねぇし
少し意地悪してみたくなってキスしたのに
アイツは笑顔のままだった


天然なのか鈍いのか
それともオレに疚しい気持ちが無いのを知ってんのか


そそのかされたら天使にも悪魔にもなりうる五分の彼女を
皆好きになるのは当然だ


ハルカサラ…


噂通りのいい女
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