第5章 ~参半~BE LOVED2
私は乱菊に隊舎を案内されながら隊主室へと向かっていた
「ねぇ乱菊…隊長ってどんな人なの?」
「知らないで入って来たんだっけ?隊長はねぇ一言でいうと...生意気ね!!」
「生意気?」
「そう生意気!!いつもムスッとして人使いが荒いのよ!?お陰で肌ガサガサょ~υ」
「ムスッとかぁ…大丈夫かしら?私今まで甘々に育てられてたから…」
「卯ノ花隊長と浮竹隊長ねぇ。卯ノ花隊長はともかく浮竹隊長は激甘ね(笑)
まぁうちの隊長は甘納豆でもあげときゃ機嫌いいから――」
「聴こえてるぞ松本…」
隊主室に着き扉を開こうとすると中から低い声が聞こえてきて思わずビクリと体を震わせた
「やだ~隊長。いらしたんですかぁ?」
「ここは隊主室だ。隊長のオレがいるのは当たり前だろうが…」
乱菊は気にする様子もなく、入り口で話す
「それもそうですね。てか隊長盗み聞きなんて悪趣味ですよ!?」
「オマエ…わざとか?そんな所で大声で話してたら聞きたくなくても聞こえるだろうが!!!!」
「まぁまぁυ…そうだ忘れてた!!新しくうちに入った隊士を連れてきたんですよ?」
「あ?あぁ…確か五席だったな。さっさと連れてこい!!」
(本当に怒ってるυ大丈夫かな?)
「はいはい。ほらっ隊長がお呼びよ?」
乱菊は振り返り私を中に促す
私は急いで中に入ると、すぐに頭を下げて挨拶した
「本日より十番隊第五席となりましたハルカサラです。宜しくお願いします―――」
そう言って頭をあげると目の前には純白の髪に翡翠色の瞳。
見覚えのある顔に私は目を見開いた
「……冬獅郎?」