第5章 ~参半~BE LOVED2
「海燕が殉職した今、早急に副官を決めなければならない。俺もこの様だしな…それでだ、ハルカ、お前に副隊長をやってほしい」
「私…ですか?私はまだ十席の身。とてもそんな…」
「それはお前が上官になるのを避けていたからだろう?いい加減俺も気付く...任務成功率100%で事務もこなし人望もある。お前に向いてると思うが」
「……すみません。私嘘付いてました…確かにこの状況だから副官をたてなきゃいけない事も解ります。
でも副隊長は…この十三番隊の副隊長は志波海燕です」
サラは真剣な眼差しで浮竹を見つめ頭を下げた
「ですから…お受けする事は出来ません」
「副隊長は海燕か。そうか…そうだな…実にお前らしい。まぁ断るとは思ってたがな?」
「…すみません」
「いいんだ。その代わりといっちゃなんだが…今度新しく十番隊に隊長が来るんだ。そこに五席として配属してくれないか?」
「十番隊ですか?しかし…」
「その隊長は史上最年少で隊長になった子でね、まだ経験も浅いから助けてやって欲しいんだ」
「随分と気にかけているんですね。知り合いなんですか?」
「いや、顔を合わせただけだが…何だか他人な感じがしなくてね。頼めるかい?」
「隊長の代わりに手助けが出来るなら喜んで行かせて頂きます」
「そうか!!行ってくれるか。でもなハルカ…もし辛くなったりしたらいつでも戻ってきていいからな?ここはお前の家みたいなもんなんだから」
サラは顔を歪ませると突然浮竹に抱きつく
「おぉっ!?急にどうしたんだ!?」
「浮竹隊長…ホントは離れるの寂しい...遊びに来てもいい…?」
「あぁいつでも遊びに来い!!お菓子用意して――…何だ、ハルカは泣き虫だなぁ」
浮竹隊長の父親の様な温厚な優しさに、思わず泣いてしまった私を浮竹隊長は優しく撫で続けてくれた