第5章 ~参半~BE LOVED2
次の日、私は体調の優れない浮竹隊長のいる雨乾堂を訪れていた
「浮竹隊長、お加減いかがですか?」
「お~わざわざすまないな」
「いえ、早速お身体見せて頂きますね?」
私は床に臥せている浮竹隊長を起こし、寝着の着物をはだく。そして胸に手を当て治癒霊力をかけていく
「…すみません。私のせいで最近無理をさせてしまって」
「何を言ってるんだ…俺も隊長だから調子がいい時は仕事をするもんだろぅ?」
「相変わらずお優しいですね…」
クスクスと笑う私を見て、隊長はフッと笑みを浮かべた
「…その様子だと元気になったようだな」
「修兵に聞きました。隊長が私の為に動いてくれた事…」
「気にするな、お前が笑顔ならそれでいいんだ。おっもういいぞ?大分楽になった」
浮竹は治癒していた手を退けようとサラの手を掴み、そのまま握りしめる
「...隊長?」
「お前にも朽木にも悪い事をしたな…隊長である俺が付いていながら、本当に申し訳ない」
「…あの時は気が動転して考えようともしませんでしたが、
隊長は海燕さんの誇りを守って下さったのでしょう?それで充分救われたんです。私も海燕さんも…勿論ルキアも」
「ハルカ…」
「凄く...感謝してます。今回の事も昨日の事も。ありがとうございます浮竹隊長」
私は浮竹隊長の手を握り返しニッコリと微笑んだ
そこで浮竹は自分とサラの距離にハッとする
治療の流れとはいえ、あまりに距離は近く、さすがの浮竹も久しぶりに見るサラの笑顔に微かに頬を染めた
「ぃゃ…///」
「?」
首を傾げるサラはあまりにも可愛くて、自分の中の理性をふるうと、浮竹はそっと手を離した
「…ところで大事な話があるんだ」
浮竹は布団から出るとサラの前に向き直した