第4章 ~参~BE LOVED
「…サラ?」
オレは蹲るサラに驚き、急いで駆け寄る
「おいっ大丈夫か!?」
「ぃゃ…行かないで…もう独りは嫌なの…海燕さん…喜、助さん!!!!…置いてかないで!!!!!」
「サラ!!!!」
発狂した様に頭を抱え叫ぶサラをオレはきつく抱きしめる
「落ち着け!!大丈夫!!大丈夫だから...何処にも行かない。オレはココにいるから…」
優しく背中を擦りながら諭すように何度も何度も…サラが落ち着くまで声を掛け続けた
「…落ち着いたか?」
まだ少し荒い息を整えながら、コクリと頷いてサラはオレから離れようとするが、オレは抱き締めたまま離さない
「初めて…初めてオマエの気持ちを知った…オマエはいつも人の事ばかりで自分の事は話さねぇから。…好き、だったんだろ?志波副隊長の事。」
サラは俯きながらゆっくりと話始める
「私…いつもあの人と一緒にいて、隣にいるとすごく心地よくて心が温かくなった。海燕さんと都さんは私にとってすごく憧れで…直接気持ちを伝えられるまで気付かなかった。ううん、気付こうとしなかった。あの人はずっと私を見ててくれたのに…」
「………ああ」
サラはオレの着物の裾を握りしめ、震える声で叫んだ
「私…海燕さんを愛してた―――...!!」