第4章 ~参~BE LOVED
〈貴様あぁッ!!正気かぁぁ!?斬るのか!!自分の部下を自分の手で!?〉
「斬るさ、海燕の体を…お前如きに喰らわせてやる訳にはいかん―――!!?」
だが刹那、浮竹の口から血が零れ吐血し片膝をつく
「げほっごほっ!!...こんな時に…!!」
浮竹は無理が祟り持病が悪化し体力が限界に来ていた
海燕の姿をした虚が笑みを浮かべながら浮竹へと近づく
「浮竹隊長!!!」
「なっ…馬鹿野郎朽木っ!!どうして戻ってきた!!!」
その時戻った私に策など無かった
唯、あのまま一人で逃げてはいけないと思ったのだ
戻って海燕殿を助けなければと――
「朽木殺せ!!!!そいつはもう…海燕じゃないんだ!!!」
瞳に写る海燕殿の変わり果てた姿
ああ、何故運命はこんなにも残酷なのだろう―――
海燕殿が私に向かって襲いかかってくる
「ルキア!!海燕さん!!」
サラの声がした
顔に血が飛び散る
気づいたら私は刀を彼の身体に突き立てていた