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月に泣く~BLEACH~

第40章 ~拾玖~HOME


いつもの様に四番隊副隊長 虎徹勇音が、巡回に廻る


サラの変わらない姿を確認すると、奥の窓から月明かりが漏れているのに気付く


勇音は窓に近付くと、カーテンを閉めた。そして振り返った時、その違和感に気が付いた


「ぇ………?」


微かに動かされた指、ゆっくりと開かれる瞳…


「う…そ………」


勇音は夜遅くにも関わらず、大声で叫んだ


「誰か…誰か来てくださいっ!!!卯ノ花隊長!!!誰か卯ノ花隊長に連絡を……サラさんが………目を覚ましましたっっ!!!!!!!」


数ヶ月後、乱菊は鼻歌を唄いながら、四番隊舎までやってくる。ある扉の前までやってくると、ノックも無しに勢いよく扉を開いた


「ヤッホー 元気?」


「乱菊♪」


読書をしていたのか、サラは寝台で上半身を起こしたままの姿で微笑むと本を閉じた


「あら?髪切っちゃったの?」


サラの髪は顎のラインまで切り揃えられていて


「ええ。烈さんにお願いして、切ってもらったの」


「えー勿体無い。アンタ折角元の長さまで伸びてたのに…」


「もうすぐ退院だし、私も心機一転。ちょっと思い切っちゃったかしら?」


「心機一転…ね…いんじゃない?似合ってるし、今のアンタ好きよ。何かセクシーさ増したってゆーかぁ…あ、あたしにはまだ敵わないけど♪」


「ふふっ…そうね」


暫くの間、たわいもない話をしていた乱菊は不意に、息を付いた


「乱菊?」


「もうあれから一年以上も経つのね…」


「…そうね」


「でもずっと寝てたあんたはそんな感覚ないんじゃない?」


「うん…まだ昨日のコトの様に思える…かな」


「…実を言うとね、アタシもそう」


乱菊は笑いながら視線を伏せた

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