第4章 ~参~BE LOVED
「何…これ…」
着いたそこには死神達の死体
皆、一部分が喰われていて、辺りに血の匂いが充満する
その死体の痕を辿っていくと、都さんの姿
今まさに虚に襲われ喰われようとしていた
「――!!!破道の三十三【蒼火墜】!!」
私の放った鬼道は虚の腕に当たり虚は都さんを離した
「都さん!!!」
〈ほぅ…まだ小娘が残っておったか、員殺したと思ったが…〉
「都さんと...微かにアナタの霊圧を感じたから…」
〈上手く消したと思っておったが...お主…強いな?よし、お主から喰うとしよう!!〉
虚は触手を伸ばしながら私めがけて襲いかかる
「癒せ、月華!!!」
解号した月華の白銀の結晶が虚を取囲み、触手を潰すと顔の一部を裂いた
〈グオォォォ!!!!...中々やるのぅ小娘…どうしてもお主を喰いたくなった...今宵はあの力は使えぬ故、改めてお主を喰らうとしよう…〉
そう言うと霊圧が消え辺りには静けさが戻っていく
「逃げたか…都さん!!」
急いで駆け寄ると都は息をしておらずいくら声を掛けても目を開ける事はなかった
―――――――
浮竹は隊士から聞き、帰って来ないサラを心配して門の前で帰りを待っていた。すると暗闇から人影が歩いて来るのが見える
「あれは…ハルカと…――!!!」
それは都を抱えたサラの姿であった
「サラ!!どうした!?一体何があった!?」
「……すみません浮竹隊長…私…都さんを助けられなかった―――」
震える声でそう呟くと、サラは意識を手離した