第37章 ~拾漆半~SHAKY2
「!!」
グリムジョーは一護の行動に驚きが隠せない
「…悪りィなグリムジョー、どうも俺は…これ以上やられる訳にはいかねえらしい」
そう言った一護の顔は戦場に似つかわしくない穏やかな表情だった
「もう悲しませたりしねぇって約束したんだ!!!」
一護はグリムジョーを斬り伏せ、グリムジョーの体からは血が噴き出す
そしてグリムジョーはゆっくりと崩れる様に倒れた…かと思うとグリムジョーの霊圧が上がり体が変化していく
髪と爪が伸び、獣人化したような貌に一護は目を丸くする
「な…何だよ…そりゃ…!?」
「豹王の爪、俺の最強の技だ」
グリムジョーがそう言うと爪の様な物が数本一護に目掛けて伸びてきた
一護はなんとか斬魄刀でその攻撃を受け止める
しかし凄まじい攻撃を受け止め切れないのか手を震わせ次第に一護は攻撃に飲まれていく
「終わりだ黒崎!!テメェはオレに負ける!!!オレが…オレが王だ!!!!」
高笑いしながら言い切るグリムジョーの言葉に奮起したのか一護は渾身の力を込め斬魄刀で攻撃を塞いだ
「!?」
「…テメェが…テメェだけが…勝ちてえ訳じゃねえんだ…てめえ言ったよな…オレが手始めだって…オレもそうだ」
一護は澄んだ眼差しで見据え瞬歩で一気に間合を詰める
「…テメーの言う通りだ。俺は虚圏にテメーと戦いに来た。テメーを倒す為にだ!!
テメーを倒す!ウルキオラを倒す!藍染を倒す!!そしてルキアを!チャドを!石田を!恋次を!
サラを連れ戻す!!」
一護は力の限り叫んだ
「テメェ一人に…敗ける訳にはいかねえんだよ!!グリムジョー!!」
一護はそう言うと躊躇いなく斬った
「…く…そ… 」
グリムジョーは痛みに顔を歪ませながら一護に悪態をつく
そして一護が斬魄刀を引き抜くとゆっくりと倒れ落ちた