第37章 ~拾漆半~SHAKY2
「少し待ってくれねえか?サラに話してぇコトがある」
「…さっさと済ませろ」
グリムジョーはぶっきらぼうに応えるとその場から離れる
「サラ…気にすんな」
「ぇ…?」
「オレが勝手に戦ったんだ。オレ達が勝手にココに来たんだ。だからサラが気にするコトなんて何もねぇから…」
「一護…」
「もうヤラれたりしねー、もうお前を悲しませたりしねぇから」
一護は私の頭をポンポンと撫でる
「もういいか?オレは早くテメーと戦いてえんだよ」
「ああもういい。場所を移すぜグリムジョー」
二人は互いに見据えると同時に飛ぶ。凄まじい砂埃に残された私は目を瞑る
(一護……)
私はゆっくりを目を開け、天高く飛んだ一護を心配そうに見上げた
二人は刃を交えるもグリムジョーは納得のいかない顔をしていた
「…テメーはどうしてココに来た?」
「そんなの決まってんだろ。サラを助ける為だ」
「なら何でサラを見た瞬間スグ逃げなかった?」
「!!」
「見た目が無傷で安心でもしたか?」
その言葉に一護は眉を潜める
「…どういう意味だ?お前らサラに何かしたのかよ!?」
グリムジョーはニヤリと笑うと一護にしか聞こえない声で呟いた
「サラのヤツ…すっげぇ可愛く鳴くぜ?」
一護は目を見開くといきなり卍解し破面化する。そんな一護にグリムジョーは満足げに口角を上げる