第36章 ~拾漆~SHAKY
「いい気になんなよクソ女!!いつまでも藍染様の傍をうろちょろすんじゃねぇよ!!」
今度はまた藍染か…
そう思った私は怪訝に眉を潜める
いつもは無表情で殴られている筈の初めての表情に、ロリ達は怒りが込み上げる
「…なにその顔…反抗でもしようっての?」
「ムカつく」
「この前はグリムジョーに邪魔されたからさぁ、私らたまってんのよね…メノリやっちゃう?」
「いいんじゃない?あ、でも泣いたらやめたげる」
「それいいじゃん♪いっつも仏頂面で飽きてたんだよねぇ…サラちゃんの不っ細工な泣き顔見せてよね!!!」
ロリが手を振り上げた瞬間、凄まじい音がし、壁が突き破られた
「な…何!?」
「…あ…ああ…グ…グリムジョー…!」
二人は冷や汗を掻きながら壁を突き破った張本人の名前を呼ぶ
「随分ウルセェと思ったら…」
グリムジョーは呟くとサラに近寄り抱き起こす
「グリムジョー…」
グリムジョーは黙ったまま私がケガをしていないか確認するとロリ達に向き直る
「な…何よ!アンタこそ何しに…」
ロリの言葉を遮りグリムジョーは鳩尾を思い切り蹴りつけた
メ「グリムジョー!!」
ロリの姿を見て逆上したメノリは、虚弾をあてようと走りだす
しかし無情にもグリムジョーは目の前でメノリに虚閃を放った
サラは予想外の行動に驚きが隠せない
「…あ…あんた…私達にこんな事して…藍染様が黙っちゃいないわよ…」
ロリは俯せになりながら忌ま忌ましくグリムジョーを見上げた
するとグリムジョーはロリの足を掴むと、自分の足を置き体重をかける
「ちょっと…やだっ!!やめて!!やめてくれたらほら――」
ロリの必死の願いに聞く耳持たず部屋には骨の軋む音が響く
「ぎゃあああああああ!!」
部屋にはロリの痛ましい叫び声が響いた
「こっ…殺す!!あんたなんか殺されちゃえ!!藍染様に……」
容赦なくグリムジョーはロリに蹴りを入れた
「…バカが。テメェら如きの為に藍染様が動くかよ…それに言った筈だ、次はねぇってな」
グリムジョーはロリに吐き捨て私の前に立った
「……ど…どうして…」
グリムジョーの残虐な行動に私は震える声で尋ねた