第36章 ~拾漆~SHAKY
「先日、偶然ギンと二人でいるところを見かけた」
月に照らされ、地面に映し出された2つの影は、まるで恋人のように仲むつまじく寄り添っていて…
「手を繋いで歩いていたよ。…妬けたな」
「…あなたに、そんな言葉は似合わないわ」
嫉妬など、藍染にとっては無縁の感情と言っていいだろう
それを口にすることで、楽しんでいるだけだ、とサラは思った
「そうかい?私にも嫉妬心くらいあるよ。君に焦がれている男が、自分以外にもいると思うと、穏やかではいられないね」
そう言いながらサラの唇をなぞっていた指を首筋に下ろしていく
敏感なところを擽られ、サラは身体を震わせる
「そんなこと…思ってもいないでしょう?」
「心外だな」
サラの言葉に、藍染は苦笑した
そんなに言葉遊びが好きなら乗ってあげる
その顔をじっと見つめ、藍染が求める言葉を紡いだ
「…私の全ては…貴方のものだわ」
藍染はその言葉にふっと微笑んだ
「可愛いことを言ってくれる」
そしてサラの顎を持ち上げるとそのまま口づけた
その瞬間、未だサラの体内にいた藍染自身がぴくりと蠢く
熱く硬いものが、自身の中で育っていく感覚に頭の芯が痺れていく
「…あっ……ぅ」
「…もう一度君を愛したくなった。構わないかい?」
藍染がサラの耳朶を優しく舐めながら囁く
「は…ぁ…っ」
サラはその問いにまともに答えることも出来ず、顔を歪ませ甘い呻きをあげた
その様子に藍染は目を細め、サラを見つめた
サラはまだ気付いていないようだね
ウルキオラが自ら出向くとは…
「……珍しいな」
その言葉に虚ろな瞳を向けるサラに、藍染は笑みを浮かべると何でもないよと耳元で囁き、再び愛し始めた