第34章 ~拾陸半~INVADE2
アーロニーロが倒された
ルキアの霊圧も弱まっている
ルキアにとって海燕と戦う…何て酷な事だろう
ルキアの安否の心配と海燕の解放への安堵、私はあれから心を落ち着かせようと、自室前の廊下に出て月を眺めていた
するとノイトラが現れ、私は一瞥すると自室に入ろうとする
「あのデケェ図体の奴を倒したからってムシすんなよ…
止めは刺さなかったからよぉ」
私は思わず足を止めノイトラに向き直った
「どうしてって顔してんなぁ?雑魚を1000匹殺したトコで誰がオレの最強を認める?雑魚の命に価値はねぇ…あるのは――」
「……ノイトラ?」
「いや…とにかくオレの体を砕けるヤツなんざ天地のドコにもいやいねーよ」
「そう…」
私はノイトラをすり抜けて去ろうとした
「おいおい、話しはまだ終わってねーよサラ」
ノイトラは私の手を掴むと壁に押さえ付け両手を頭上に纏めた
「…何するの?」
「逃げようとするからだろ?サラ」
別に逃げる気など無いがノイトラの執拗に自分を呼ぶ声に無意識に体に力が入る
「そう暴れんなって。…どうしてオレが止めも刺さない様なヤツと戦ったか分かるか?」
「…どういう意味?」
「あんな弱い霊圧なんざ遠くからでも分かんのにわざわざ会いに行った理由を聞いてんだ」
「…………」
「頭のいいサラちゃんでも分かんねーみてぇだな…教えてやるよ。弱いと言われたからだ」
「な……!?」
「だから鈍った体ほぐしに行ったんだよ。どうだ?傷一つ付いてねぇだろ?」
「ノイトラ…貴方…」
眉を潜め睨み付ける私にノイトラは笑みを浮かべる