第34章 ~拾陸半~INVADE2
ルキアは一人暗くて長い階段を駆け上がっていた
(先程から石田と茶渡の霊圧が揺らいでいる…敵と遭遇しているのか?だがあやつ等なら心配ない。一刻も早くサラの元へ!!)
そして出口をでると景色は一変する
「これは…」
立ち止まったルキアは天井を見上げる
そこには部屋の中にも関わらず青空が広がっていた
「何だこれは…青空?壁を抜けて何故また空があるのだ…」
《教エテ…アゲヨウカ?》
突如背後から気味の悪い声がしてルキアは振り返る。だが声の主の姿はない
すると前方の扉の前に声の主、破面が現れる
「―――!!!」
《付イテコイ…》
それだけいうと破面は扉の中へ消えていく
ルキアは追いかける様に扉の中へと入っていった
「待て!!」
中へ足を踏み入れると扉が閉まり辺りに光が無くなり途端に部屋は薄暗くなる
《フウ…コレデ漸ク落チ着ケル。悪イナ、ドウヤラ俺ハ日ノ光ッテヤツガ苦手ミタイダ》
声のする方へルキアは顔を向ける
《仮面ヲ取ッテ挨拶スルヨ》
破面は手袋を取ると付けている仮面に手をかけた
「俺の名はアーロニーロ…No.9」
「――――!?」
ルキアは目の前に現れた素顔に驚きを隠せない
「アーロニーロ・アルルエリ」
「か…海燕…殿!?」