第33章 ~拾陸~INVADE
ギンは腕を組んだまま一護達を見渡す
「おいアンタ…サラに何をした!?」
「何もしてへんよ。サラちゃんが会いたいって言うからこうして会わせてあげてんのにエライ言い掛かりやなぁ」
「おいサラ!!何を言われたか知んねーけどコイツ等の言う事なんて聞くんじゃねーぞ!?」
「何や やーやー言うとるけどキミ達言われたやろ?早よ帰り」
恋「ふざけんな!!ココまで来てみすみす帰れるかよ!!」
ギ「解ってへんなぁ…」
その言葉にギンは小さくため息をついた
「キミ等、自分達が何したか分かってる?」
「…どういう事だよ」
「キミらがサラちゃん助けに来はった事でサラちゃんの存在理由を奪ったんやで?」
「―――!!!」
「わざわざ取引してキミらを助けてあげたのにそれもムダにしてもうて…」
「…………」
「サラちゃんの時間稼ぎ…少ししか持たんかったね?」
サラを覗くギンは笑みを浮かべており、ルキアは以前のギンを思い出した
処刑の日、自分の心を掻き乱したギンの言動…ギンは人の弱味を見つける事に長けていた
ル「市丸ギン…貴様という奴は…」
「なんやのルキアちゃん、人恨む前に自分を恨まんと。
キミらがサラちゃんにこんな顔させはってんのに」
サラは俯いていて表情こそ見えないが体は震え唇を白くなる程噛みしめていた