第4章 ~参~BE LOVED
「…とに…ホントにそう思うか?」
「…修兵?」
「オレの方が寂しい…10年もオマエに会えないなんて…気が狂いそうだ」
修兵はより一層強く、私を抱きしめる
「修兵…苦しいよ…」
少し身を捩ると、髪からフワッといい香りがし修兵の鼻を擽る
「…オマエ、いい匂いすんな?」
その言葉が耳元で囁かれたかと思うと、景色が反転し私は布団へと押し倒されていた
「修兵?どうしたの?酔いすぎだよ…」
修兵は私を組み敷くと、髪を鋤きながら段々と顔を近付けていく。そして唇が触れそうな程近くで私を見つめる
「サラ…オマエも連れていきたい―――」
そう言うと修兵は覆い被さってきて
「ちょ…修兵!?……修兵?」
慌てて押し返そうとしていると、耳元で規則正しい呼吸が聞こえてくる
「寝ちゃってる…」
私は修兵を退かそうとするも、しっかりと抱きしめられていて動けない。
そのうち、修兵の温もりと酒のせいでいつの間にか眠ってしまった
――――――
「ん…朝...?...頭痛てぇ……って、え?な…何でサラがココに!?///」
目覚めた修兵の横にはサラの寝顔、覚えのない修兵は真っ赤になり思考が停止していた
「ん~…修兵?起きたんだ。おはよう」
眠たい目を擦りながらサラは修兵に笑みを浮かべる
「……///あの、オレ何も覚えてなくて…何かしたか?」
「……さぁ?でも嬉しい事言ってくれたかな?」
「?どういう意味だよそれ―――!?」
サラは軽く修兵の額にキスをする
「…10年なんてすぐよ。私はいつも修兵の傍にいるわ」
そう言って悪戯に笑いながら部屋を出ていった
「…オレ何言っちゃったんだろ.../////」
疑問に思いながらも修兵は、嬉しさを噛みしめながら現世へと旅立った