第33章 ~拾陸~INVADE
ギンと入った部屋に明かりが点る
其処はところせましとモニターが設置されていて現代の編集室のようだった
私が不思議そうに眺めているとギンが画面を覗き、口を開く
「ココで侵入者とか城ん中とか監視してるんや」
私は廊下にある監視カメラを思い出す
「あら~、これ見てみ」
画面を覗くと一護達の姿。だが三人だった筈が五人になっていて、言葉を失った
「朽木ルキアちゃんに阿散井恋次くんやねぇ…?」
ギンがサラを見るとサラは困惑の色が浮かび歯を食いしばっていた
いや、困惑というより静かな怒り…ギンはそれを見逃さなかった
「…さっき言ってたアレ、どういう事か知りたいやろ?」
あるボタンをいじるとギンの隣にギンが現れる。だがよく見るとそれは映し出された立体の映像
「……これは?」
「ちょっと映像をいじっただけや。コレ大体のトコやったらドコでも出せるんやけど…」
私は漸くギンの意図を理解しギンを見つめる
「どないする?ボクはどっちでもええけど」
「……わ…私は…」
瞳が揺らいだ私にギンが続ける
「流石に直接会わせるとボクが藍染サンに怒られてまうし、ボクが出来るんはコレくらい」
「…どうしてこんな事を?」
「…理由なんてあらへんよ。ただの気まぐれ」
ギンは笑みを貼り付ける
「ほらボク面白い事好きやし♪」
私は黙って暫く見つめていたがゆっくりと瞬きをし、ギンを見据えた
「いいわよ…見せてあげる」
ギンは口端を上げるとボタンに手をかけた