第33章 ~拾陸~INVADE
ア「コイツラガ…敵ダネ?」
バ「なんじゃ!?敵襲じゃというからどんな奴かと思いきや只のガキじゃないか」
ザ「そそられないなぁ…全然」
「侮りは禁物だよ。彼らはかつて旅渦と呼ばれ、たった五人で護廷十三隊に戦いを挑んだ者達だ」
ゾ「五人?二人足りませんねぇ…」
「一人は以前 目標物にした井上織姫、そしてもう一人は…ハルカサラだ」
笑みを浮かべる藍染に一同は侵入者の意図を理解した
ノ「へー、皆してお姫様を助けに来たって訳かよ。いいんじゃねぇの?弱そうだしよ」
ハ「聞こえなかったのか?藍染様は侮るなとおっしゃった筈だ」
ノ「別にそういう意味で言ったんじゃねーよ…ビビってんのか?」
ハ「何だと!?」
そんな時、グリムジョーが席を立ち扉に向かって歩き出す
東「…何処へ行くグリムジョー」
「殺しに行くんだよ。入った虫を叩くには早いにこしたこたぁねーだろ」
東「藍染様の御命令がまだだ」
「その藍染様の為にアイツらを潰しにいくんだろーがよ!!」
「…グリムジョー、私の為に動いてくれるのは嬉しいが話が途中だ。席に戻ってくれないか?」
前を向いたまま話す藍染にグリムジョーは眉を潜めて振り返るも其処から動かない
「…どうした?返事が聴こえないぞ……グリムジョー・ジャガージャック」
藍染の声色が微かに低くなったかと思うと恐ろしい程の霊圧がグリムジョーにのし掛かる
グリムジョーは息苦しさと体に掛かる重圧に耐えかねてその場に崩れ落ちる
それはまるで王に許しを乞う逆賊の様に…
「そうか。分かってくれたようだね」
そう言うと藍染は立ち上がり十刃を見下ろす
「十刃諸君、見ての通り敵は3名だ。侮りは不要だが騒ぎ立てる必要も無い。各人 自宮に戻り平時と同じく行動してくれ
傲らず逸らずただ座して敵を待てばいい。恐れるな、たとえ何が起ころうとも私と共に歩む限り我等の前に敵は無い」
藍染はそう言うとフッと笑みを漏らした