第4章 ~参~BE LOVED
それから私と海燕さんは、いつも共に行動し、それは上司と部下という関係よりも兄妹に近かった
そんなある時、私は海燕宅へ食事に招待される
「いらっしゃい貴女がサラちゃんね?」
「都さんですか?今日はお招き有難う御座います」
海燕さんには都さんという妻がいた
都さんは十三番隊第三席で二人の関係は、私も含め、十三番隊隊士の憧れとなっていた
「同じ隊でどうして今まで会わなかったのかしらね?もっと早く会いたかったわ。いつも貴女の話聴いてたのよ?」
「十席と三席だと任務が一緒になる事はあまりありませんし…それに最近まで都さんが海燕さんの奥様だとは知りませんでした」
「あっサラそれは…」
「そう…どうして言わなかったのかしらね?海燕?」
「いやぁ中々言うタイミングが…それより早く飯にしよう!!」
豪快に笑う海燕さんを見て、私と都さんは顔を見合わせて笑った
その後楽しい食事を終え帰っていく私を二人は見送ってくれていた
「――ねぇ海燕?サラちゃんって凄くいい子ね。優しくて気が利いて…」
「そうだろ?オレも妹みたいに可愛くて仕方ないんだ。で…何が言いたいんだ?」
「私、サラちゃんになら貴方を任せてもいいわよ?」
「はぁぁあ?お前何言ってんだ?」
呆れて笑いながら部屋に入っていく海燕を見ながら都は呟く
「…気付いてないのね…」