第32章 ~拾伍半~NEW WORLD2
人工の太陽が上がる頃、私は気だるさを押し殺し寝台に座り衣服を身に付ける
すると後ろから抱き寄せられ動きを止める
「……起こしてしまいましたか」
「いや、起きていたさ。もう行くのかい?」
藍染は私の髪を指で掻き分けると首筋にキスを落とす
「従属官の方々がいらっしゃいますから…」
私は藍染の手を退けるとスッと立ち上がる
「それは残念…」
笑みを浮かべる藍染を一瞥すると私は部屋を出た
暫く歩くと前から二人の破面が歩いてくる
それが藍染の従属官だと一目で判る。従属官のロリ・メノリは立ち止まり私を睨み付けていた
私が黙ったまま横を通り過ぎると二人は嫌な予感がしたのか藍染の部屋へと急いだ
メ「藍染様、失礼します」
二人がいつもの様に入ると上半身裸で寝台に腰掛けている藍染に驚く
ロ「も…申し訳御座いません///お着替えの最中だとは…」
「いや、君達はいつも通りに来たまでだ」
そう言って髪を掻き上げる藍染の姿は艶やかでロリとメノリは見惚れていると突然、藍染がフッと笑みを漏らす
「でも…もう少し遅くても良かったな」
メ「藍染様?」
「今度から夜間の給仕はしなくていい」
その言葉にロリが反応を示す
ロ「…理由は何ですか?」
メ「ロリ!?」
「君がそんな事を言うなんて珍しいね」
メ「申し訳ありません藍染様!!」
「いいよメノリ。ロリだって理由が無いのに納得出来ないだろう?理由はそうだな…邪魔をされたくない、かな」
ロ「それはどういう…」
「男女が夜に褥を共にすると言えば解るかな」
不安が確信に変わりロリ達に嫉妬心が沸き上がる
ロ「ですが私達は藍染様の従属官…貴方様の身の回りの世話が私達の仕事で――」
「くどいな…」
自分達を見る藍染の目は冷やかで重々しい霊圧がのしかかり、立っているのがやっとになる
ロ「…も…申し訳…」
「いいよ、下がりなさい」
二人は息も絶え絶えで部屋を出る。その中でもロリは嫉妬心が拭えなかった