第31章 ~拾伍~NEW WORLD
長い廊下を隣同士で歩いているとギンがおもむろに口を開く
「斬魄刀…取られてもうたん?」
「………」
「あの人も人が悪いなぁ?何もそこまでせんでもええのに」
「別に…」
「自分からコッチに来る言うたみたいやけど、いきなりルピ君死ぬわ斬魄刀取られるわ後悔しとるやろ?」
「いいえ…来て良かった」
「……何で?」
ギンは思いがけない返答に張りつけていた笑みを少し崩す
「今の皆じゃ到底敵わないって確認出来たから」
「とんだ発言やねぇ…ボクがコッチ側だって解ってる?まぁええけど」
「取引が成立しただけでも来た価値があるわ」
「コッチからは手ェ出さんゆうヤツやな でもあの少年らが助けに来るかもしれへんよ?そしたらその取引成立せぇへん」
「来ないわ…仮に来ようと思っても総隊長が黙っていない。
先遣隊も今頃連れ戻されているはずよ」
「最初からそこまで考えてたん?ホンマ頭ええね」
「…元死神の裏切者なんか天秤に賭ける必要なんて最初からないのよ」
淡々と話すサラは表情こそ変わらないが自分を卑下している様だった
(解ってへんなぁ どないな理由があっても必ず助けに来んのに…そしたらサラちゃん余計傷付くやろに)
そんな中、サラの部屋に着いた
「着いた。ここムダに広いから外歩く時は気ィつけんとアカンよ?」
「…ありがとう」
私が部屋の扉閉めようとするとギンがそれを制する
「なぁ…中入ってもええ?」