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月に泣く~BLEACH~

第31章 ~拾伍~NEW WORLD


藍染に連れられ入った部屋は、玉座にあった様な椅子と腰くらいの高さの円筒があるだけの簡素的なところだった


藍染は椅子に腰掛けると私に円筒を覗く様促した


「これは……」


「君もよく知ってる崩玉だ。以前見た時より成長しているだろう?」


確かに崩玉は以前より覚醒していて、そこだけ漂う空気が違う様に感じとれた


「何故これを私に…」


「封印から解かれて睡眠状態にある崩玉は隊長格に倍する霊圧を持つ者と一時的に融合することで、ほんの一瞬完全覚醒状態と同等の能力を発揮する…」


藍染は立ち上がると私へと近付いてくる


「そしてその力で作ったのがワンダーワイスだ」


藍染は後ろから抱きしめる様に私の手を取るとそのまま崩玉へと近付けていく


「君程の人物がこれに触れるとどうなるかな?これまでにない破面を作り上げるか…或いは覚醒させてしまうか…」


「………」


だんだんと近付いていく手、後少しで崩玉に触れそうな距離まで来た時、藍染はふと動きを止める


「…随分と大人しいな」


「……元より逆らう気なんてありませんから…」


藍染はソッと手を離すと私を自分に向かせた


「それは私に忠誠を誓うという事かな?」


「此処を統率している方に従うのは当然ですから…」


その言葉に藍染はフッと笑みを漏らす


「随分と他人行儀だな…まぁいい、斬魄刀を渡しなさい」


その言葉にサラはピクッと反応する


「君の力は私のものだ。使う時は此方から指示する だから必要ないだろう?私の為だけに使いなさい」


(ごめんね月華…少しだけ待ってて)


私が斬魄刀を渡すと藍染はいい子だと私の頬を撫でた

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