第31章 ~拾伍~NEW WORLD
「…サラ、治してあげてもらえるかい?」
私は藍染の言葉に疑問を持ちながらも傷を治すと6の数字が現れた
「何のつもりだよ…グリムジョー…」
「あァ?」
6の数字が二人になった事にルピが怒りを露にした途端、グリムジョーの手がルピの胸元を貫いた
「―――!!!」
私が咄嗟に斬魄刀に手をかけると後ろから腕を掴まれる
「東…仙さん…?」
東仙が私を掴み治癒するのを防いだのだ
「グ…っ……グリムジョー…てめぇ」
パタパタと床に血が零れ落ちていく
「サラ、君の力は充分見せてもらったから彼は治さなくて構わないよ」
「!?」
「な…藍染、さま?」
「そういうことだ じゃあな“元”6番」
グリムジョーが笑みを浮かべ虚閃を放つと辺りに爆発が起こり、ルピは跡形も残っていなかった
「ク…はははははは!!!戻った!!戻ったぜ力が!!!オレがNO.6だ!!第6十刃グリムジョーだ!!!」
「………」
いつの間にか東仙の手は離され、私は笑っているグリムジョーをただ呆然と見つめるしかなかった
「サラが此処に慣れるまで誰かに世話係をして貰おうと思うんだが――」
「ボクがしますよ」
小さく手を挙げて笑みを浮かべるのは市丸ギン
「ギンか…君が自分から志願するなんて珍しいね」
「ボクは要みたいな役職無いし従属官も居らへんから自由に動けますやろ?…それにボクも彼女と話したいし」
「…まぁいいだろう。ギン、君は後からサラを迎えに来てくれ」
「ええけど…どっか行きはるんです?」
「見せたいものがあってね。サラ、付いてきなさい」
私はルピの居た場所に目を向けると踵を返して部屋を出ていった藍染を追うのであった