第31章 ~拾伍~NEW WORLD
ノイトラは突然サラの手首を掴んだ
「細っせえなぁ…ヤミー!!お前ホントにこの女にヤラレたのかよ」
「…うるせぇ」
「おい、お前ホントに強いのか?」
サラはそれでも黙っていてノイトラを見ようともしない
「テメェ…」
ノイトラはギリッと歯軋りをするとサラを掴む手に力を込める
「ノイトラやめ――」
「…離してもらえる?」
ウルキオラが止めるより早く、サラの目線がノイトラを捉えた瞬間、ノイトラは地面に膝を付いて、手が離された
「「「―――!?」」」
「お前何をした!?」
ノイトラが額から汗が流れ膝を付いているのに疑問に思ったヤミーがサラに問いかける
「分からないのかいヤミー」
突如、藍染が統括官の市丸ギンと東仙要を引き連れ現れる
「彼女はノイトラだけに霊圧を飛ばしすぐに霊圧を抑えた…そうだろうノイトラ」
「……チッ!!」
サラを睨み付けていたノイトラは立ち上がるとその場を離れる
藍染が歩み寄って来るのに気付いたサラはゆっくりと視線を上げる
「久しぶりだねハルカ君」
「………」
「ちゃんと別れを済ませてこれたかい?」
その質問に黙ったまま目を逸らすとウルキオラはサラの態度に口を挟んだ
「藍染様が質問なさっている ちゃんと答えろ」
「いいよウルキオラ、彼女は来たばかりで混乱している…そうだろう?」
藍染は黙っているサラの頭を撫でるとサラは小さく頷いた
「今日はゆっくりと休むといい…明日正式に皆に紹介しよう。ウルキオラ案内してやってくれ」
そう言うと藍染は部屋を出ていった
私はウルキオラに連れられある部屋へ入る。そこは床も天井も調度品も白で統一された豪華な部屋だった
「藍染様がお前の為に用意した。好きに使うといい 明日迎えに来る」
一人残された私は、先程の重圧から解放された様にベッドに倒れ込む
「しっかりしないと…」
私は静かに目を閉じた