第30章 ~拾柶半~GOOD-BYE2
一「残念?どういう意味だよ!?」
「確かに御主等の話通りならそれは同時に一つの裏切りをも意味しておる
話によると指輪を残して消えたということだが、それはサラが自らの足で破面の許へ向かったということになる」
織「そんな…」
「それなら一週間前の接触が頷ける。戦うことなく御主等の元に戻ったとなるとその時に取引、或いは密約が交わされた可能性が高いのぅ」
冬「…恐れながら総隊長、それは破面にとってリスクが高すぎます。サラはオレなんかより遥かに強い。向こうに脅しの材料が無い限り――」
その言葉に冬獅郎自身も皆も目を見開く
織「もしかして…あたしを助ける為?あたしを助ける為にサラちゃんは…」
一「ばっかやろそんな訳…」
織「そうだよ!!だから破面はあたしを連れて行かなかったんだよ!!そうじゃないとおかしいもん…」
織姫は声を声を荒げて話す
一「井上…」
角「でもおかしくねぇか?だったら二人共々連れてきゃいい話だ。みすみす返す必要はねぇ」
弓「という事は取引を持ち掛けたのはサラということになる…」
恋「解んねぇな、確かにサラを仲間に入れたいのは解るが破面共は井上の力が欲しいんだろ?」
一「いや…多分持ってる」
一護の言葉に全員が動きを止める
ル「…どういう意味だ?」
一「オレも詳しくは分かんねぇけどよ…井上、お前あの時、結界通れたろ?あれサラも通れたんだ」
織「…それが?」
一「さっき聴いてきたんだ。あの結界は死神なんかじゃ到底通る事は出来ないモンだって。井上とあの人は同じ様な力を持ってるから同調して通る事が出来た…」
織「それってあたしの回帰能力のことだよね?でもサラちゃんは…」
恋「そうだ。サラが持ってるのは四番隊の治癒霊力だ。とても井上みたいな――」
一「でも!!…そうじゃなきゃおかしいんだよ!!」
一護の突然の大声に辺りは静寂に包まれた