第29章 ~拾柶~GOOD-BYE
「問題はソコです。ソコだけが腑に落ちない…」
角「元より破面共の考えなんて訳わかんねーだろうが」
弓「そうだね…意味なんてないかもしれないよ?」
冬「いや、これは脅しと捉えていいだろう。諦めていないと言われたんだろ?」
「はい…私の回復の力は藍染様の力になるって…」
「…またいつ井上さんが狙われるか判りません。今日から一人での行動及び破面との接触は避けて下さい」
乱「私が常に同行します」
「乱菊さん…」
ル「心配するな井上。我々が必ずお前を守る」
「織姫は笑ってるほうがいいわ。大丈夫…絶対に手は出させないから」
私はそう言ってニッコリと微笑んだ
「サラちゃん…ありがとう…みんな」
織姫は涙目で笑った
それから私は部屋に戻ると月華との対話を始める
《サラ…君の心が乱れてる。何があったの?》
私はそれまでの経緯を話す。すると月華は優しく抱きしめてきた
「月華…ごめんなさい。でもこうするしか…」
《謝らないで。…君は僕の主なんだから君の考えに従うよ》
「でも貴方の望まない使い方をしなきゃいけなくなるかもしれない…」
《サラ…僕の力は君の為にあるんだ。だから君の気持ち次第で強くも弱くもなる。
それに君自体も最大限の力を使ったことはないよね?》
月華は私の首飾りを指指す
《この力は神にも悪魔にもなる…この事を決めた様に後は君が決めるんだ。辛いかもしれないけど自分を無くさないで》
「月華…」
《忘れないで…僕は何があってもサラの味方だよ》
月華は私の唇にキスを落とすと斬魄刀へと戻っていった
ありがとう…
私は独りじゃない
これは私が決めた事なんだから
皆に手は出させない
そう…絶対に――
私の目にもう迷いは無かった