第28章 ~拾参半~RECOVERY2
「お前まだ生きてたのか…」
「氷輪丸は氷雪系最強 砕かれても水さえあれば何度でも蘇るさ」
「くそっ!」
「止せ。もうオマエに勝ち目は無ぇオマエの武器が8本の腕ならオレの武器はこの大気に在る全ての水だ」
大気中の水が凍りつき氷柱がルピを囲んだ
「…な…」
「千年氷牢...」
ガシャンと音を立てて氷柱が四方からルピを押さえ込み、巨大な氷塊が包み込んだ
「悪いな…8本じゃ少し足んなかったろ」
「な…なんだと!?ルピの野郎やられやがった!くそっナメてかかるからだボケが!!このままじゃ――」
「藍染サマに怒られちゃう~♪」
ふざけた声が背後から聞こえヤミーは咄嗟に手を振りかぶる
「テメェ!?何で…」
殺したはずだと思っていた喜助が目の前にいることに驚きを隠せない
「なんで生きてんだーーっスか?さぁてなんででしょ?」
「ナメてんのかテメェ…聴いてんのはオレだろうが!!訊き返してんじゃねぇよ!!」
「あれだけ山程撃つとこ見たんだ もう喰らわないっスよ」
そう言いヤミーに斬撃を直撃させる
「理解できないっスよね?さっきの虚弾の嵐には全部命中の手応えがあった。なのになんでお前はケロッとしてんだってね 答えはコレっス」
喜助は黒い玉を取り出すと、それを膨らませるとボンッともう一人喜助が現れる
「な!?」
「ケータイ用義骸っス!」
「何だそりゃ!?そんなもん見たことも聞いたこともねぇぞ!!」
「だって作ってからまだ誰にも見せてないっスもん。いやぁ試しに作ってみたはいいけど結構扱いが難しいんスよコレ
多分アタシ以外の人に渡しても使いこなせないっス!身代わりとして使おうにも入れ替わるタイミングが難しいし…どうでしたアタシの使いっぷりは?いつ入れ替わったかわかんなかったっスか?」
「くそがぁ!!」
ヤミーは怒り虚閃を撃とうと拳に霊圧を集める
「わかんない人だな…言ったでしょ、そいつはもう喰らわないって」