第28章 ~拾参半~RECOVERY2
「テメェ…オレをバカにしてんのか?」
グリムジョーの手にギリッと力が籠る
「そんなつもりはないけど……左手は?」
サラはグリムジョーの肩口に目をやるとゆっくりと目線を合わせた
「………」
グリムジョーは自分が石になった様に目線を外せなくなる
「(まただ…全身の血液が一気に上がる感覚…)オマエ…」
グリムジョーは自分の意思か力を込めていた手を緩めていく
そこへ何処からか大きな斬撃が飛んできてグリムジョーの腕に当たった
「やれやれ ホンマは死神の戦いに手ェ出すんはイヤやねんけどなァ」
声の方を振り向けば、屋根の上に斬魄刀を肩に担いだ平子が立っていた
(真子…?)
「こんだけ近くでドンパチやられたらシカトするワケいかんしなァ」
「何だテメェ コイツらの仲間か?」
「何でやねん」
「じゃぁ何だ」
「何でもええやろ」
「…違いねぇ。テメェが誰だろうが…」
「ぐっ!!」
グリムジョーはサラの手を放すと一護の手に刺さる刀を引き抜き平子に向かっていった
「テメェを殺すには関わり無ぇことだ!!」