第28章 ~拾参半~RECOVERY2
「どうやら今の力 随分ムリして使ってたらしいな。仮面外れたら途端に息が上がってんじゃねぇか!
終わりだ死神 オレも随分喰らっちまったが結局はテメェの力じゃオレには勝てねぇってことだ!!!」
その瞬間、一護の右手に激痛が走った。グリムジョーが地面に伏す一護の両手に刃を突き刺したのだ
そしてグリムジョーは手に霊力を込める
「心配すんなこの距離での虚閃だ…仮面を被る頭ごと消してやるよ!!」
虚閃を放とうとした突如、グリムジョーの腕が凍りついた
「な!?」
「次の舞い 白蓮」
グリムジョーの背後にはルキアが立ち、そして逃げる間も無くグリムジョーはその場に凍りついた
「一護!」
駆け寄ったルキアは一護の手に刺さった刀を抜こうとする
「ハッ…ハッ…凄ぇ威力だな…いつの間にこんな...ぐ…」
「喋るな。ただでさえ抜きづらいのだ余計手間取るではないか。貴様こそ随分無茶な力を遣ったようだな ガタガタだぞ」
「うるせーよ…」
俯く一護にルキアが声をかけようとした瞬間、凍り付いていたグリムジョーの氷が割れ、そのままルキアの頭を掴んだ
「一―!!!」
「…ナメんじゃねぇぞ死神…薄皮一枚凍らせてそれでオレを殺したつもりか!?甘えんだよ!!」
グリムジョーはルキアを掴んでいる手に高密度の霊力を込めていく
ルキア達はそれが虚閃だと確信するも、一護は助けようにも未だ刀で地面と繋がったままで動かない
そこへ斬撃が飛んできてグリムジョーは思わず飛び退く
「誰だ!?」
手が放されたルキアは恐ろしさからその場に崩れ落ちた
「ハッ…ハッ…ハッ…」
「私の大事な友人にそういう事しないで」
「オマエ…」
サラは刀を鞘に収めるとルキアに近寄っていく
「おい待てよ…また助けるつもりか!!」
グリムジョーはサラの腕を掴む
「サラ!!」
サラは抵抗することなく一護に目を向け状況を確認する
「…ありがとう」
「何…?」
「アナタのお陰で一護はまた強くなる…」