第3章 ~弐~FRIEND
五年後…
雛森が死神の学校に行き始めて五年が過ぎた
目標があるらしくここに来る日数が少し減った
髪は少し伸びていた
俺の背は伸びない…
ばあちゃんは随分…痩せた
「冬獅郎…」
「俺、甘納豆買ってくるよ…切らしてたろ?」
何か言いたそうなばあちゃんの声を遮り、オレは町に出た
――――――――
「三環の釣りだよ」
そう言われて手を差し出すも、その釣りはオレの手ではなく台に置かれた
俺はこういう扱いに慣れていた為、台から釣銭を受け取ろうとした時、
「ちょっと!!客に対してその釣銭の返し方はないんじゃないの!?」
何だと後ろを振り返った瞬間、何かデカイ物に顔を思い切り弾かれその衝撃で後頭部をぶつけた
その痛みで涙目になっていると突然女に首根っこを掴まれた
「アンタもいつまで泣いてんの!!男だったらガツンと言ってやんなさいよ!!」
「...誰のせいだよ!?つうか泣いてねえっ!!後、文句言ったって変わらねぇって…放せ!!!」
「あ、ちょっとアンタ!!」
オレは振り返ることもせず走った